『BARAGA-鬼ki』ゆかりのスポット巡り


東山温泉(福島県会津若松市)

 

1868年3月、現在の千葉県流山市で近藤さんと別れた土方さんは、残った新選組隊士を引き連れて宇都宮の戦いに参戦し、足を負傷しました。
4月下旬に会津藩若松城下に到着した土方さんは、市内七日町の清水旅館に投宿、傷を癒すためにこの東山温泉(当時は天寧温泉と呼ばれた)に通います。

通った湯には諸説あって、
1. 会津藩士の保養所だった「きつね湯」
2. 会津藩の共同湯があった「瀧の湯」
3. 東山温泉で最も古い源泉「猿の湯」
のいずれかと言われているそうです。

上と下の写真は、その中の「猿の湯」のもの。なんかあまりに堂々としているので、ここで決まりみたいな気がします(^_^;)。

   

私はこの猿の湯を引いている旅館に泊まったのですが、お風呂の説明に
「戊辰戦争の折には療養中の土方歳三も訪れ、当時の岩風呂から川に飛び込んだという逸話が伝えられています」
とありました。
バラガキだなあ、いくつになっても……。

  

東山温泉は奈良時代に「温泉といえばこの人!」の行基上人が発見、開湯したそうです。
最初に見つかった源泉には野猿が群れていたので、「猿湯」と呼ばれました。
萬松山天寧寺の寺領だったため、「天寧寺の湯」とも言われたとか。
創傷、火傷に浴効があるので、右足に銃創を負った土方さんも通ったんですね。

古くは戦国武将から、政治家、芸術家まで、数々の名士が訪れ、竹久夢二の記念碑や与謝野晶子の歌碑(↓)が残されています。

 

*『BARAGA-鬼ki』ポイント
キタムラさんが書いた最初の台本には会津編もあったそうですが、上演時間が延びすぎるため全面カットになったそうです。
もしかすると、斉藤さん土方さんの別れのシーンは、会津でのものだったかもしれません。
劇中では土方さんは会津に立ち寄ることなく、函館に旅立っています。