遙かゆかりのスポット巡り

忍人さん・鷹通さん・幸鷹さん お誕生日おめでとう!特集

葛城一言神社(奈良県御所市)



大和葛城山の麓に位置する葛城一言神社は、「一言だけ頼めば願いをかなえてくれる」という一言主神を祀っています。
この神様は『古事記』に登場します。

  雄略天皇が葛城山に登った際、随行の役人はすべて紅い紐をつけた青摺りの衣服を着ていた。
  すると向かいの山の尾根から、まったく同じ姿をした一行が現れた。
  天皇が「この国に私のほかに大王はいないが、お前は何者だ」と問うと、天皇と同じ姿をした男は「私は凶事も一言、吉事も一言で解決する神、葛城の一言主の大神である」と答えた。
  天皇はひれ伏し、随行の役人たちの衣服を脱がせると、自身の太刀や弓矢とともに大神に献上した。


このときの役人の服装が、忍人さんの衣装デザインの元になっていると思われます。
ちょっと情けないエピソードですが(^_^;、ちゃんと考証してるんですね〜。

 

高天彦神社ほどではないにせよ、この神社にもあっさりとはたどり着けません。
葛城古道をたどっていると、まず登場するのが一の鳥居(上左)。
「あれ、案外近かったね」と言ってから歩く歩く(笑)。
民家の間を通り、畑の中の一本道を進み、やっとたどり着いたのが二の鳥居(上右)。
ここからもしばらく歩き、ようやく木立に覆われた神社の入り口(下左)が現れたら……本殿は結構急な階段の上でした(下右)。

 
ここを登る体力だけは残して訪れるようにしましょう!
私たちは高天彦神社の後だったので、かなりヘロヘロでした……。
  
境内で一番目立つのは、20メートルの高さを誇る御神木のイチョウ(上左)です。
樹齢1200年と言われる古木の幹は、一部が乳房のように垂れ下がっている(上中)ため、乳銀杏と呼ばれ、「子宝に恵まれる」「母乳がよく出る」と信仰を集めているのだとか。
神社でいただいたお守り(上右)も、この銀杏をかたどったかわいらしいものでした。

 

上右は、本殿の横にある蜘蛛塚
神武天皇が反抗する土蜘蛛一族を葛網で捕えて殺し、この地に葬ったと言われているのだそうです。
塚の横には、源頼光を襲って渡辺綱たちに退治された土蜘蛛伝説に基づく謡曲、「土蜘蛛」の解説が書かれていました。

もう一つあった歌碑(上右)に刻まれていたのは、万葉集の歌。

  葛木の 其津彦真弓 荒木にも 憑めや君が わが名告りけむ 
  (葛城の襲津彦が弓にこしらえた檀(まゆみ)の木の、荒木のように、あなたを思う気持ちが強いと安心しているからですか。あなたが私の名を人に明かしてしまったのは)

襲津彦(そつひこ)は四世紀末に活躍した武将で、葛城の祖と仰がれている人物なのだそうです。
『遙か4』の舞台は弥生時代ですから、さらに前ということになりますね。

いずれにせよ、御所市の葛城古道はどこを向いても葛城だらけで、忍人さんファンにはとっても楽しい場所です。
歩きやすいハイキング用の靴と服装で、ぜひ訪れてみてください。
あ、お店もほとんどないので、食料と水の用意も忘れずに!(私は忘れて大変な目に遭いました……)