DNAにあらがい、恋を貫く その想いが、ケーキになる
遙かなる時空の中で3〜十七日記〜
2012年版

(昨年までの十七日記は、「譲くんの部屋」でご覧いただけます)


序章 遠く呼ぶ声

昨年度の捨てゼリフは

やっぱりオーブンで焼いたケーキ作りたいかな!

で、ございました。

ちっ!(舌打ち)

しかもケーキに取り掛かった日の気温はこの夏最高。館林なんて37.6度だぜ!

焼いてやろうじゃないか!!

いや、もう何日も前から「準備〜、準備〜、せめてリハーサル〜」という声は聞こえていて、「しなきゃいけないことがあるんじゃないか、何か忘れていることがあるんじゃないか」とは思っていたんですけどね。

仕方なくスーパーに材料を買いに行ったら、お菓子用品売り場が壊滅状態!

去年まであったあれもこれも売り場から消えてる!!

どうもこの近辺の人は、洋菓子よりお好み焼きやたこ焼き作るほうが好きなようです。

気持ちはわかるとつぶやきつつ、あるものをかき集めて参りました。

さて、本年のレシピは……なぜか4種類

いや、もうさすがに7年目だしさ、普通のスポンジケーキだとすぐに成功しちゃうからね。

皆さんのリクエストにお応えすべく、ちょっと難しめなのを選んでみたわけです。


一章 心を揺らす火加減

とはいえ、今夜は譲誕チャットもあるし、カラーイラストもまだ描き終わってないし、一発で成功するのも悪くないよね! と、一番シンプルなレシピを選んでみました。

いやいや、毎年の失敗から、シンプルに書かれているレシピは上級者向け…というのはわかってますよ!

でも、混ぜて焼くだけだからね〜、失敗のしようが……



失敗した!!

焼きすぎ&なんか薄い!!

なぜだかクッキングペーパーがうまくはがれない!!

混ぜ方と火加減に失敗だね!!

レンジのオートメニューなのに!!(まあ、オートのあとにマニュアルでちょっと焼き足しちゃったからな)

やっぱり混ぜ方ももっと気をつけなきゃいけないのか!!!

何年失敗すれば覚えるんだ! 1年も前のことを覚えていられるか!!

いろいろな言葉が頭の中をめぐりましたが、失敗したものは仕方ない。

1回目を失敗するのはすでに既定伝承だし、めげずに次、行くぞ!

そう、2個目に挑戦だ!!


二章 翼ある時間

今度はしっかりとしっかりと材料が混ざるように、でも、混ぜすぎないように、そして余計なことしないように。

ザクザクザクザク。

おお、生地がさっきよりなめらかではないか!

やっぱり何回かに分けてきちんと混ぜることは大切なのね。

うんうん。

じゃあ、今回は多分だいじょうぶだろうけど、オーブンに入れるわよ。

うん! さっきよりずっと焼き色がよくて、



さっきよりさらに薄い。
……………………

レシピ変えるか!!

きっとこのレシピは私と相性が悪いのよ!!

こんなときのために別のレシピを……

何?! これはマンゴーピューレがないと作れないのか!!

生のマンゴーしかないぞ!

あ、マンゴーピューレ作ればいいのか!

よし、じゃあマンゴーピューレから……!!



マンゴー硬すぎてピューレにならないし!!!

マンゴーピューレを買いに行く時間も惜しんでいる理由は、まだトップページのカラーイラストが出来上がっていないからで、このままではケーキもイラストも間に合わなくなってしまう!!

時間は羽が生えたようにすごい勢いで過ぎていきます……。


三章 深き霧に惑い

さて、過去最大のグダグダ状態で、レシピを変えることも叶わず、ついに3個目に挑戦です。

この時点で「まあまあ厚みがあるけど焼きすぎ」と「生地はきれいだけどリズ先生じゃなきゃ3枚に切れないほど薄い」スポンジのどっちを使おうか悩み始めております。

最悪、明日の夜にもう一度焼き直しかなあ……。

と、思っていたら……



なんとかようやくまともに焼けた気がする……(まだ薄いけど)。

さ、三度目の正直……!

いやあ、同じレシピで同じように焼いたつもりで、こんなに違うんですねえ……。

しばらく休ませたらデコレーションにかかろうと思います。

あ、このスポンジ、マンゴージュースを入れているので、マンゴー風味のはずです。



……重大な発見をしてしまいました。

3回ケーキを焼いて、マンゴージュース使い果たしてしまったので、デコレーション用の生クリームが作れません!!(飽くまでマンゴー推し)

ということで、デコレーション後の姿は本日夜に追記させていただきます。

今夜だってまだお誕生日だもん!!



では、一番大切なメッセージを!!

譲くん、お誕生日おめでとうございます!!
つづく……


*追記
四章 ヘタレの伝承が眠る地


まあ、短気は損気とはよく言ったもので、急いでデコレーションなんかするもんじゃありませんね。

本当に、何をやりたいのかわからんものになってしまいましたよ。

私、望美ちゃんよりレベル低いと思う、確実に!!

ということで、仕上がり。



でこぼこしたクリームの上に何となくマンゴーが載っている……。

うん、そうだよね、そう見えるよね。

実はあれは望月なんですよ、うん、右のね、丸い感じの重なりがね。

で、左上に不思議な形が見えますが、あれが

そう、望月に矢が刺さってる感じにしたかったんです、譲くん、望美ちゃんの心を射止める!みたいな。

でもなんか、クリームに矢がもぐっちゃって、わかりにくいことはなはだしいので……

ごめん、譲くん!!
マジ、ごめん!!

え〜、この反省を来年に生かして、来年はデコレーションなんかしなくてもいいケーキを作ることをここに誓います!

すみません、ケーキ上部をきれいに生クリームで塗れる人って魔法使いか何かですか?!

私、左官屋さんにだけは転職できないことがよ〜くわかりました!!

ということで、何かレベルが数年前に一気に戻ったような今年の十七日記、以上で終了です。

な、泣くもんか!

あ、キャンドル消火後はこんな感じです。



矢の軌跡を表すつもりだった生クリームが哀しいぜ。

来年こそ! 来年こそもうちょっとマシなケーキにするぞ〜〜!!!



あ、肝心なお味ですが、さっぱりしているが売りのレシピだったんですが、さっぱりしすぎだろう!!

やはり相性があまりよくなかったんだな、いや、ほぼ私の腕のせいですが、ああ、マンゴーピューレさえあれば……。

*追記の追記

翌日になったら味がなじんで結構おいしくなりました。ごめん、レシピ。

君に罪はない、多分。